講演|第45回美容外科学会総会 JSAPS2022 札幌 ― ピコシュアプロとレーザーが届く深さ

学会・セミナー

ヒルズグレイスクリニック院長 奥謙太郎

監修・執筆:奥 謙太郎

ヒルズグレイスクリニック 院長

皮膚科医/米国レーザー医学会(ASLMS)専門医。エネルギーデバイス治療を専門とし、考案したThermal Thread Technique®はLasers in Surgery and Medicine(2024)に掲載・同誌Top Cited Articleに選出。

院長 奥 謙太郎|2022年9月23日の講演記録(2026年10月20日に加筆・再構成)

この記事の要点

2022年、札幌で開かれた第45回美容外科学会総会(JSAPS2022)で、開発段階から携わってきたピコシュアプロ(PICOSURE pro)について講演しました。軸にしたのは、シミ治療の結果を左右するポイントのひとつ「レーザーが皮膚のどこまで届くか」です。従来のピコシュアは出力を上げても深達度が変わらなかったのに対し、ピコシュアプロでは低い出力で深い位置のメラニンをねらえることをお話ししました。同じ2022年には、日本美容皮膚科学会(JSAD2022)でもピコシュアプロについて講演しました。

第45回美容外科学会総会の様子

はじめに

レーザーでシミを治療しようとするとき、その結果を左右する大切なポイントがあります。2022年の美容外科学会総会で、私はそのひとつ、「レーザーが皮膚のどこまで届くか」に焦点を当てて、ピコシュアプロについてお話ししました。

1. 札幌での第45回美容外科学会総会

この年の美容外科学会総会(JSAPS2022)は第45回で、会場は札幌でした。講演のテーマは、ピコレーザー「ピコシュアプロ」です。

ピコシュアプロは、前身のピコシュアに大幅な改良を加えたピコレーザーです。私はCynosure社のAdvisory board memberとして開発に関わり、当時、当院はその世界における初号機を保有していました。

2. 出力を上げても、届く深さは変わらなかった

深いシミをしっかり取りたい場合、従来のピコシュア(PicoSure)では、出力を上げても深達度(レーザーが届く深さ)は変わりませんでした。

当院で使っていたピコシュアも優秀なレーザーでした。講演では、この届く深さという点で、ピコシュアプロがどう違うのかをお示ししました。

3. 講演でお話しした3つの違い

講演で対象として取り上げたのは、シミ・アザ(皮膚の色の異常)の治療です。効果の現れ方は、シミやアザの種類によっても異なります。

講演では、従来機との違いとして次の3点をお話ししました。

  • 低い出力で、深い位置のメラニン(肌の色をつくる色素)を効率よく破壊する
  • ダウンタイム(治療後に肌が落ち着くまでの期間)の軽減が期待できる(個人差があります)
  • 少ない回数での治療が期待できる(個人差があります)

4. 座長の河野先生、黄先生への感謝と、横浜あざみ野の診療

セッションの座長は、東海大学形成外科の河野太郎先生に務めていただきました。また、セッションをご一緒したKO CLINICの黄 聖琥先生にも、改めて感謝申し上げます。

同じ2022年には、日本美容皮膚科学会(JSAD2022)でもピコシュアプロについて講演し、ピコシュアとの違いを、作用する深さとエネルギーの観点からお話ししました。

横浜あざみ野での診療でも、シミがどの深さにあるのかという視点を大切にしています。

よくある質問

JSAPS2022では、どのような講演をしましたか?

札幌での第45回の総会で、ピコシュアプロをテーマに講演しました。シミ治療の結果を左右するポイントのひとつとして、レーザーがどこまで届くかという視点で解説しました。座長は東海大学形成外科の河野太郎先生で、KO CLINICの黄 聖琥先生とセッションをご一緒しました。

シミの治療で、レーザーが届く深さが大切なのはなぜですか?

講演では、レーザーの到達する深さを、シミ治療の結果を左右する大切なポイントのひとつとしてお話ししました。そのうえで、従来のピコシュアの課題として、出力と届く深さの関係を取り上げています。シミやアザは種類によって状態が異なり、適した治療や効果の現れ方も人によって違います。

ピコシュアプロはどのような点でピコシュアと違いますか?

JSAPS2022の講演では、届く深さの違いを中心にお話ししました。ピコシュアプロでは、低い出力で深い層のメラニンを効率よく破壊することをねらえます。同じ2022年のJSAD2022では、両者の違いを、レーザーが作用する深さとエネルギーとして説明しました。効果には個人差があります。

おわりに

札幌での総会では、シミの深さとレーザーの関係を軸に、ピコシュアプロについてお話ししました。同じ2022年のピコシュアプロの講演記録も、あわせてご覧ください。

シミ・たるみ・肌質のお悩みは、横浜あざみ野のヒルズグレイスクリニックまでご相談ください。診察のうえで、一人ひとりに合った治療の組み立てをご提案します。カウンセリングのご予約はこちら →

本記事は学会・講演活動の記録であり、特定の治療の効果を保証するものではありません。記載の治療は自由診療(保険適用外)を含み、効果・経過・副作用には個人差があります。一部の医療機器・医薬品は国内未承認です。治療については診察時に適応・リスク・費用をご説明します。
奥謙太郎 院長

奥 謙太郎(おく けんたろう)/ヒルズグレイスクリニック 院長・皮膚科医

シミ・肝斑・毛穴など、肌に現れた悩みに向き合うとき、私が大切にしているのは、症状だけでなく、その症状が生じた肌の状態まで見極めることです。

レーザー・高周波・超音波などの機器は、同じ設定で照射しても、結果は一人ひとり異なります。その差を生むのは、肌が熱を受け止め、治療に応えられる状態にあるかどうか。だからこそ、必要に応じて肌が応えられる状態を整えながら、適切な治療を、適切な順序でご提案します。

この考えを治療設計の起点に据え、「Thermal Thread Technique®」として体系化し、2024年に『Lasers in Surgery and Medicine』誌へ発表しました。同論文は同誌のTop Viewed・Top Cited Articleに選出されています。高周波照射法「Mono-Bi CrossLIFT Technique」および、注入治療と医療機器を組み合わせる「CrossTALK® protocol」も『Journal of Cosmetic Dermatology』誌に発表しています。

米国レーザー医学会(ASLMS)専門医、医療法人社団光悠会理事長。Cynosure社のアドバイザリーボードには日本から唯一参加し、PicoSure Proの開発段階から携わり、第1号機による症例報告も行ってきました。世界最大のレーザー医学会ASLMSやIMCAS ASIA、KOREA DERMAなどの国際学会で招待講演を行い、国際的な医師教育プログラム「GMI」を主宰。海外の医師の指導・育成にも取り組んでいます。

これまでの治療で思うような手応えを得られなかった方にも、なぜその肌にその症状が起きているのかを見極め、必要な治療の順序からご提案します。肌を診て、治療を設計し、経過に合わせて組み立てを更新する。そこまでを含めて、肌治療だと考えています。詳しいプロフィール →

Dr.Kentaro

ヒルズグレイスクリニック院長。レーザー開発に関与し、早く結果を出す最新治療法を考案するマシン治療のスペシャリスト

注目の特集連載
GRACE JOURNAL

グレイスジャーナルは、ヒルズグレイスクリニックの医師によるブログです。美容医療の最新トレンドや治療法、おすすめの美容アイテムなどの情報をお届けします。

ヒルズオンラインショップ
ランキング
  1. 1

    【保存版】肝斑対策にオススメの日焼け止め5選

  2. 2

    迷ったらこれ!医師厳選・1日1粒の糖化ケアサプリ、選び方を解説

  3. 3

    水素サプリとは?SUBSTANCE H2 100を医師が選んだ4つの理由と飲み方

  4. 4

    10年でわかった、黄ぐすみとのつきあい方|ソルプロ プリュス ホワイト発売10周年 表彰

  5. 5

    ラシャスリップス人気ランキング2026

  6. 6

    MD Codes Live Tour 2024 in JAPANに参加

  7. 7

    シスペラ トータルスキン完全ガイド ― 成分・飲み方・価格・続け方を医師が解説

  8. 8

    30代|子育て中に気づいたほうれい線|初めての注入治療

  9. 9

    「なんとなく不調」の正体|40代後半から女性の身体で起きること

  10. 10

    「ここが、私のホームになった。」戸井田綾さん

患者様の声

実際に施術を受けた患者様の声を施術別に掲載した公式口コミサイト「BEAUTY NAVI」です。

TOP
CLOSE
診療予約はこちら