米国オーランドで開催された、世界最大かつ最も権威あるレーザー医学会「ASLMS 2025」に参加してまいりました。

ASLMSは、医学雑誌『Lasers in Surgery and Medicine』を発行する、レーザー医学の総本山です。世界中の医師が最新知見を持ち寄るこの場所で、私の研究が2019年から7年連続でアクセプトされました。今回、世界に向けて発表したのは、長年多くの医師を悩ませてきた「肝斑」に対する全く新しい治療戦略です。
1:肝斑治療、過去30年の停滞を打破する
肝斑は、治療に難渋し、再発も多く、ホルモンバランスにも左右される、非常にデリケートなシミです。 これまでの肝斑治療は、蓄積された「メラニン」をいかに壊すかに焦点が当てられてきました。しかし、メラニンはあくまで「ダメージや刺激の結果」として現れているに過ぎません。

私が今回の発表で提唱したのは、「なぜメラニンが作られるのか?」そして「なぜ作られ続けてしまうのか?」という、より根幹の原因へのアプローチです。
2:皮膚の司令塔「線維芽細胞」への介入
注目すべきは、皮膚の司令塔とも言える「線維芽細胞」です。 肝斑の背景には、この細胞の老化と機能異常があることに着目しました。今回の研究では、Sofwave(ソフウェーブ)を用い、皮膚を傷つけることなく深部を再生させる独自の技術「Thermal-Thread Technique®(サーマルスレッドテクニック)」による肝斑治療を構築し、その画期的な治療結果を報告しました。

ソフウェーブは、通常の方法で照射すると肝斑を悪化させてしまうリスクもあります。しかし、熱エネルギーを線維芽細胞の活性化温度に精密に合わせることで、初めて劇的な効果を得ることが可能になります。
3:新たな肝斑治療のスタンダードへ
発表後、会場を歩いているだけで多くのドクターから呼び止められ、質問攻めにあったことは、今回の知見がいかに大きな驚きをもって受け止められたかの証拠と言えます。

この研究成果は、今後正式に論文として発表されることが決定しています。 「メラニンを壊す」のではなく「肌の機能を正常化させる」ことで肝斑の原因そのものを治療していった結果が、このような結果として現れてきます。



この新しいアプローチをさらに磨き上げ、世界中の、そして日本の患者様へ最高の治療として還元できるよう、今後も症例を積み重ねていく所存です。
世界最先端の医療現場で得た確信を胸に、明日からの診療でも一人ひとりの患者様に「真の原因からの改善」を提案してまいります。
