東京ポートシティ竹芝で開催された「Cutting Edge 2025」にて、『シミ治療の「なぜ」から導く最適解』というタイトルで講演させていただきました。

「Cutting Edge」の名にふさわしく、美容医療の最前線を走るエキスパートから、これからシミ治療を志すドクターまで、非常に幅広い層のオーディエンスが集まった今回のセッション。私が一貫してお伝えしたのは、シミ治療の本質は「最新機器を使うこと」ではなく、「科学を読み解くこと」にあるという点です。
1:なぜ「最新レーザー」を使っても治らないのか
「最新のレーザーを受けたけれど、効果がなかった」「逆に濃くなってしまった」 私たちのクリニックには、そのようなご相談を抱えた患者様が後を絶ちません。
美容医療においてシミ治療は入り口のように考えられがちですが、その実情は非常に複雑です。単にメラニンを破壊すればよいわけではありません。肌の生物学・化学・物理学を深く捉え、個々の肌質に適した機器を選択し、「どのようなエネルギーで不要なメラニンを除去し、いかにして健やかに肌を回復させるか」という緻密な治療構築が必要不可欠なのです。

盲目的にデバイスを操作するだけでは、満足のいく結果を得ることはできません。
2:レーザー治療よりも大切な「肌の見極め」
今回の講演では、基礎的な皮膚構造のおさらいから、波長・パルス幅・フルエンス(エネルギー密度)の選び方に至るまで、ステップバイステップで解説を行いました。
しかし、技術以上に私が強調してお話ししたのが、「治療を受ける側の肌」がどのような特徴を持っているかを見極めることの大切さです。

- この肌は、ある程度のダメージに耐えうる「強さ」があるのか。
- 逆に、僅かな刺激が大きな副作用(色素沈着など)を招くリスクの高いタイプなのか。
この「肌質の見極め」こそが、レーザーを照射する手技そのものよりも治療の成否を分けます。私たちはプロとして、日常診療で起こる「なぜ、予想と異なる反応が起きたのか」という疑問に対し、経験や感覚ではなく、常に「科学(Medical Science)」で答えなければなりません。
3:理論を形にした「ヒルズフェイシャル」
セッションの後半では、これらの理論を全て詰め込んだ当院のシグネチャー治療「ヒルズフェイシャル」についても触れました。

当院で行っているのは、単なるシミ取りの作業ではありません。 科学的根拠に基づき、肌の再生能力を最大化させながら、最も安全に、かつ最短で結果を出すためのプロトコルです。機器治療の本質が「科学」である以上、その深い理解なしには、患者様の満足を叶える治療は行えないと確信しています。
ヒルズフェイシャルはあらゆるタイプのシミ、アザ、色素沈着にも対応できるよう、肌状態に合わせたカスタマイズを行い、すべての工程を医師が行います。

厚みのある脂漏性角化症に対しての効果

そばかす(雀卵斑)や色素沈着に対しての効果

ADM(ABNOM、後天性真皮メラノサイトーシス)や紫外線による色素斑に対する効果
美容医療は日々進化していますが、その根底にあるのは常に医学としての誠実さです。 これからも臨床と研究を通じて、患者様一人ひとりに「科学に基づいた最適解」を提供できるよう、歩みを止めることなく研鑽を積んでまいります。
